僕は3本しか交換レンズを持っていませんが、旅行のような「撮るものが決まっていない(読めない)」ケースでは、いわゆる”便利ズーム”を取り敢えず付けっぱなしにしておくことがほとんどです。このたび、便利ズームとして愛用していたTAMRON 28-200mm F2.8-5.6 Di III RXDに代わる新たなレンズとして、発売となったばかりのSIGMA 20-200mm F3.5-6.3 DG | Contemporaryを購入しました。早速、週末も活用して軽く試し撮りをしてきたので、趣味の記録としてまとめておきます。
外観の所感。購入の背景も交えつつ
フルサイズ機への移行に合わせて購入したのがTAMRON 28-200mm。巷の評判違わずよく写ることに加え、そこそこの広角から望遠まで1本でカバーできるため、文字どおり”便利な”ズームレンズとして活躍してくれていました。ただ、ディテールの甘さが気になることもたびたびあり、すでに発売から5年あまりが経過しているので、より描写力が上がった後継機の登場を心待ちにしていました。
そんな中、2025年9月25日に発売となったのがSIGMA 20-200mm F3.5-6.3 DG | Contemporary。特に、広角側が20mmまで広がった10倍ズームが登場するとはまったく想定していませんでした。
僕は広角独特のパースを効かせた写真も好きで、28mmでは不足を感じることもしばしばありました。このため、20mm始まりであることに大きな魅力を感じ、ほぼ同タイミングで開発発表があったTAMRON 28-200mmの後継機(25-200mm F2.8-5.6 G2)の詳報を待たずに、勢いで購入してしまいました。

外観はシンプルでありながら、SIGMAらしい高級感があります。TAMRON製品と比較するとマットな質感がより強く、ロゴなどの文字の主張は控えめ。個人的にはSIGMAのほうが落ち着いた雰囲気が感じられて好みです。

TAMRON 28-200mm(右)と並べてみました。フィルター径は72mmでTAMRON(67mm)と比較すると大きいものの、鏡胴部分は細く締まっており、重量も公式スペックで35g軽くなっています。
詳細なスペック比較は他のサイトが報じているので割愛するとして、見た目の印象や持った感じは極めて良好です。特に細身であることもあって、重量540gという数値以上に取り回しの軽快さを感じられます。
なお、SIGMAの特徴といえばズームリングの回転方向がソニー純正やTAMRONとは逆であることが挙げられますが、僕はこの点はあまり気になりません。たまに間違えることはあるものの、慣れの問題かなと捉えています。以前使っていたニコン機も同様でしたが、深刻な影響はなかったと記憶しています。
サクッと試し撮りしてみた。解像感は極めて良好
早速、週末に持ち出し、サクッと試し撮りをしてみたので写真を何枚か掲載します。使用ボディはいずれもα7CR(これしか持っていません…)で、Lightroomで軽く編集しています。プロファイルは未適用のため、周辺減光や歪曲収差もそのままです。また、僕はプロでも光学設計に造詣があるわけでもないため、あくまで定性的なレベルで所感を添えておきます。

Xにも投稿した彼岸花。望遠端200mmでの撮影でしたが、しべや花びらのディテールまで良く解像しています。周辺部は流れているような甘さを少々感じるものの、便利ズームであることを考えれば許容範囲です。(200mm 1/200s F/6.3 ISO200)

望遠端でもう1枚。逆光を浴びて光り輝くモミジの葉。やはりディテールの描写が素晴らしく、微細な葉脈の一本一本までが綺麗に表現できています。(200mm 1/500s F/6.3 ISO640)

続けて標準域。28-85mmの領域でハーフマクロを実現していることもこのレンズの特徴のひとつ。ということで、取り敢えず寄ってみました。標準域も同様、花びらの質感までディテールを良く捉えています。僕は今までマクロ撮影というものを気にしたことがなかったので、今回を機に色々と勉強してみたいと思います。(82mm 1/500s F/6.3 ISO500)

最後に広角端。あてもなく歩いていると、ふと広角で捉えたい場面にも遭遇します。そんなとき、レンズを交換することなくズームリングを動かすだけで20mmが使えるのは想像以上に便利。周辺部では解像感の甘さを感じるものの、全体的な描写はしっかりしています。レンズ交換をすることなく、これだけの写りが得られれば十分満足です。(20mm 1/250s F/10 ISO100)

望遠端でのモミジと同様、逆光に照らされるシチュエーションですが、花びらの細かなディテールまで良く表現できています。なお、彼岸花にレンズフードがぶつかるくらいに寄って撮影しています。蜘蛛さんの巣作り(?)の邪魔をしてしまったかも…(20mm 1/200s F/14 ISO125)
期待していた点のひとつである解像感は申し分なし。被写体の細かなディテールまで、とても良く表現できていると感じました。特に標準域では抜群に良いものが得られ、かつて使用していた17-70mm F2.8-4 DCのカリカリな描写をふと思い出しました。望遠域の解像具合は写真によって多少のムラがあり、試し撮り程度では何ともいえないものの、ハマれば甘さのない良好な結果となりそうです。
また、軽量小型かつ広角20mmから望遠200mmまでをカバーできる点も、期待していた以上の実益がありました。特に鏡胴が細身なため、持ち運びの容易さをTAMRON 28-200mm以上に感じます。家族旅行などでは、このレンズ1本だけですべてのシーンをまかなうことができそうです。
一方で、実売価格は128,700円となっており、TAMRON 28-200mmと比較すると2倍近く高価。実売6~7万円程度にも関わらず、通常使用には十分すぎる描写が得られる、TAMRON 28-200mmのコストパフォーマンスの高さを再認識しました。僕はSIGMA 20-200mmを購入したことで28-200mmはリプレース(売却)することにしましたが、今まで多くのシーンで活躍してくれたことに改めて感謝したいと思います。
今後のレンズの使い分けをどうするか
SIGMA 20-200mmを購入したことで、僕の所持するレンズは以下の3本になりました。それぞれをどのように使い分けるかを考えてみます。
- SIGMA 20-200mm F3.5-6.3 DG | Contemporary
どんな場面でも取り敢えずこれ。TAMRON 28-200mmは確かに便利ではあるものの、写りには若干の甘さを感じるシーンもあったので、明らかに望遠は要らない場面などでは後述の50mmや20-40mmを持ち出すことも多くありました。
一方、SIGMA 20-200mmは広角から望遠までしっかり解像することが今回の試し撮りでわかったので、今後はこのレンズを主として使っていくことになりそうです。 - SONY FE 50mm F2.5 G SEL50F25G
荷物を最小限にしたいとき。このレンズの特徴は何といっても超軽量・小型であること。わずか174gしかなく、α7CRと組み合わせるとコンデジにしか見えません。
このため、僕は「写真を撮るかすら不明だけど、取り敢えず持っていくか」といった感覚でこのレンズを持ち出しています。他人から見てもカメラが主張しないので、例えば保育園の送迎やスーパーの買い出しに持っていっても違和感はさほどありません。 - TAMRON 20-40mm F2.8 Di III VXD
明るさと程よい軽さがほしいとき。もともとは28-200mmや50mmではカバーできない、広角側の撮影を目的に購入したレンズ。F2.8と明るく、かつ重量も365gで軽量なので「50mm単焦点では心許ないが、かといって嵩張るのも困る」といった絶妙なケースで活用しています。輪郭が強調されたボケの描写も個人的には好みです。
ただ、焦点距離だけで見るとSIGMA 20-200mmによってカバーできるようになってしまったため、持ち出し頻度は低下することが予想されます。現時点では見送りましたが、あまりにも使わないようであれば売却も視野に入れようかと思っています。
SIGMA 20-200mm F3.5-6.3 DG | Contemporaryの購入は結果としては大満足。このブログの「本日の撮り」に掲載するものも含めて、今後の写真の多くはこのレンズで撮ることになりそうです。機会があれば、「本日の撮り」だけではなく、撮影記録のような形で記事にまとめていくことも考えたいと思います。