僕のメインの証券口座はSBI証券で、新NISAもここで運用しています。これに加えて、旧つみたてNISA口座のある楽天証券をはじめ、クレカ積立用にマネックス証券などでも口座を開設しています。一方で、証券口座の管理を簡便にするために極力口座の分散は避けたいと考えており、管理のスリム化を主目的として、マネックス証券で保有している投信をSBI証券に移管することにしました。今回の記事では、マネックス証券からSBI証券への投信移管の手順をまとめます。
- マネックス証券から投信を移管する背景
- マネックス証券での出庫手続き。Webから書類を印刷のうえ必要事項を記載して送付する流れ
- マネックス証券への書類送付からSBI証券への入庫完了までは所要約10日
- SBI証券のキャンペーンによって移管手数料のキャッシュバックを得る
マネックス証券から投信を移管する背景
前提として、まず最初にマネックス証券からSBI証券への投信移管を行うことにした背景に触れておきます。
同種の対応としては直近、昨年2024年末から今年の初めにかけて、auカブコム証券(現三菱UFJ eスマート証券)からSBI証券へ投信移管を行いました。この投信移管のきっかけはau PAYカードによる投信積立の還元率改悪でした。
改悪を受けてau PAYカードによる投信積立設定を解除したことで保有口数が増えることもなくなったため、より多くの投信保有ポイントを得ることを目的として、SBI証券への投信移管を実施しています。
一方で今回、マネックス証券からの投信移管を行う背景は僕自身の個人的な事情でdカードによるクレカ積立を停止したことによるもので、特に制度変更などがあったわけではありません。
僕は毎月の家計の状況を管理し、収入・支出のバランスを取りながら投信購入に充てる金額を適宜調整しています。このような中、僕は今月2025年4月から勤務形態をフルタイムから時短勤務に変更しており、相当程度の収入減少が見込まれている状況にあります*1。このため、必要以上に現金が減ってしまうことを考慮し、マネックス証券におけるクレカ積立は停止することにしました。
したがって、直接のきっかけは異なるものの結果としてマネックス証券で保有する投信も保有口数が増えることはなくなったため、同様に、より多くの投信保有ポイントを得ることを一つの目的として、SBI証券への投信移管を行うことにしました。
といっても、マネックス証券の投信保有ポイント付与率は三菱UFJ eスマート証券に比べるとかなり優れており、SBI証券とほとんど差はありません*2。このため、今回の移管は、投信保有ポイントよりも管理のスリム化が主目的といえます。
マネックス証券での出庫手続き。Webから書類を印刷のうえ必要事項を記載して送付する流れ
さて、投信移管(出庫)の手続きは証券会社により異なります。マネックス証券の場合はWebサイトに掲載されている申請書類を印刷し、必要事項を記載のうえで送付する流れです。具体的には『投信特定口座内保管上場株式等移管依頼書』が対象の書類(特定口座の場合)となっており、送付先宛名ラベルも含めて以下のWebサイトからPDF形式でのダウンロードが可能です。
他方、三菱UFJ eスマート証券はWebサイトから書類を請求、届いた申請書を返送する流れでひと手間多いものの、必要事項の多くを書類請求時のWebサイト入力で済ませることができ手書きの分量が少ないため、どちらが良いかは好みの問題といえそうです。
後はダウンロードしたPDFを印刷のうえ、必要事項を記載して送付すれば手続きは完了。なお、必要事項のうちSBI証券側(移管先)の口座番号などの情報はSBI証券へログイン後のトップページから、「口座管理」→「お客さま情報 設定・変更」で確認できます。また、マネックス証券においても手続きにあたってはいくつかの注意事項があります。
- 依頼書送付時に本人確認書類を同封すること。三菱UFJ eスマート証券や楽天証券からの移管においては不要なため注意が必要です。なお、具体的にどのような書類が本人確認書類として認められるかは言及がありません。僕は無難に運転免許証のコピーを選択します
- 移管手数料(3,300円/銘柄)を証券口座に入金しておくこと。なお、マネックス証券は三菱UFJ eスマート証券や楽天証券のような銀行口座への自動出金(オートスイープ)機能はないため、この設定変更は不要です
- 移管対象銘柄の毎日つみたて設定を解除しておくこと。なお、上掲のマネックス証券Webサイトではクレカによる月次積立の設定解除要否には言及がないものの「買付または売却のご注文がございますと移管手続きを進めることができません」との注意書きがあることから、念のため解除しておいたほうが無難だと思われます
マネックス証券への書類送付からSBI証券への入庫完了までは所要約10日
投信移管の手続きにかかる時間は移管元証券会社によりバラつきがあり、僕が過去投信移管をしたことのある楽天証券や三菱UFJ eスマート証券はいずれも概ね一ヶ月程度を要しました。
現在、書類の受入れから手続き完了までに1ヶ月から2ヶ月程のお時間をいただいております。
お客様にはご迷惑をおかけしておりますこと、お詫び申し上げます。
マネックス証券のWebサイトにもこのような注意書きがあることから、同程度の時間がかかることを想定し、気長に待とうと思っていました。ところが、意外にもマネックス証券への書類送付から10日程度でSBI証券側での入庫が完了していました。
※SBI証券での入庫履歴は、トップページの口座管理 → トータルリターン → サマリーの「保有中」ボタン → 対象銘柄の「詳細」ボタン → 「取引履歴(銘柄詳細)」タブを選択 を経て確認する必要があり、非常に分かりづらくなっています。
マネックス証券側で移管手数料が引き落とされたのは書類送付からわずか3日。郵便の所要期間を考慮すると、書類到着直後、即座の対応だったといえます。出庫手数料の入金は書類送付と合わせて実施しておくのが良さそうです。
※マネックス証券での出庫履歴および出庫手数料は、トップページ → 保有残高・口座管理 → 取引履歴 から確認できます。
SBI証券のキャンペーンによって移管手数料のキャッシュバックを得る
投信の移管後、忘れずにやらなくてはいけないことはSBI証券の主催するキャンペーン「投信お引越しプログラム」への参加です。これはSBI証券へ他社から投信を移管した際、移管元証券会社(今回だとマネックス証券)に支払った移管手数料をSBI証券がキャッシュバックしてくれる常設キャンペーンです。
僕は今回、マネックス証券から一銘柄を移管するため、これに伴ってマネックス証券に支払う移管手数料3,300円のキャッシュバックをSBI証券に申請する予定です。
申請に必要な書類は以下の二点。これらを揃えてSBI証券宛に郵送すると、約一ヶ月後(手続き完了後の翌月末)にSBI証券の証券総合口座に入金されます。
- 投信お引越しプログラム申込書(投資信託入庫申込書)
- 移管元の発行する手数料領収書など
前者は上掲したSBI証券のキャンペーンページから入手可能で、プリントアウトして移管元証券会社や移管対象銘柄名などを記入するだけ。
移管元証券会社ごとに必要な対応が異なるのは後者で、具体的には「移管日(入庫日)、移管元金融機関名、移管銘柄名、移管手数料」が確認できれば良いとされているものの、これらの情報が確認できる書類・画面は証券会社によって異なります。例えば、楽天証券の場合は親切にもすべての情報が記載されたメールを移管完了後に送付してくれるため、これを印刷するだけで事足ります。
マネックス証券の場合、上掲のWebサイトやFAQには領収書に関する言及がなかったものの、明示的に領収書が発行されない場合でも、「資産出庫履歴」と「入出金履歴」に相当する画面のスクリーンショットを組み合わせることで、SBI証券では領収書相当とみなしてくれます。これは、三菱UFJ eスマート証券から投信を移管した際においても実績があるため、今回も同様の対応にてキャッシュバックの申請を進め、完了次第、この記事を更新したいと思います。