2024年末に、CFP®資格審査試験の全6課目合格を達成しました。引き続き、実務経験の登録をはじめとする認定に向けた手続きを行い、無事にすべてが完了。2025年4月1日付で、正式にCFP®認定者になることが決まりました。今回の記事では、CFP®資格審査試験の全課目合格からCFP®認定者になるまでの一連の手続きをまとめます。必要な手続きは複数ありますが、それぞれは決して大変なものではありません。この中でも最大のハードルは実務経験の登録。ただし、一般の顧客へ直接ファイナンシャル・プランニングを提供した経験が必須となるわけではありません。金融系サービスに関わる様々な実務経験も対象となるため、僕の場合も過去の業務経験を振り返ることで、要件に合致する内容を見つけることができました。
CFP®資格審査試験で定める全6課目の合格が前提条件
本記事では、CFP®資格認定に必要となる手続きの流れをまとめていきますが、そもそもこれに着手するためには、CFP®資格審査試験で定められた全6課目*1に合格していることが前提条件となります。
CFP®資格審査試験は、毎年6月と11月の年2回、2週にわたって3課目ずつ実施されます。このスケジュール上の特徴を踏まえ、僕は「1回の日程で2課目ずつ受験し、うち1課目の合格を目標とする」という方針を定め、2023年11月度試験から受験を開始しました。結果として、幸いなことにいずれの課目も一度の受験で合格することができ、2024年11月度試験を以って、無事全6課目の合格を達成しました。
このときに採った勉強法や学習スケジュールなどの詳細は、以下の記事でまとめています。
全6課目に合格すると、日本FP協会のマイページ上に合格通知が表示されるとともに、CFP®資格認定手続きのページにて「CFP®エントリー研修受講」と「実務経験申請」のボタンが活性化されます。これにより、CFP®認定者になるための各種手続きを進められるようになります。
CFP®資格認定手続きの最大のハードルは合計3年以上の実務経験申請
まずは「CFP®エントリー研修受講」。これはe-Learning形式での受講となり、倫理・コンプライアンスやFPとしての実務の基礎を学ぶものです。CFP®資格審査試験のように法律や制度の知識が問われるわけではなく、あくまでFPとしての心構えや実務の流れをおさらいする意味合いが強いものです。したがって、身構えて臨む必要はなく、所要時間も数時間程度です。
注意が必要なのは、受講可能な期間が限られている点です。CFP®エントリー研修は、CFP®資格審査試験の合格発表(例年7月・12月)直後から約2週間しか受講できません。このため、一度機会を逃すと次回まで半年待つことになってしまいます。合格発表直後で緊張の糸も緩んでいる時期かもしれませんが、時間が経つほど受講が億劫になっていくため、早めに完了させておく方が得策といえるでしょう。
続けて、CFP®資格認定手続きにおける最大のハードルが「実務経験申請」です。これは、マイページから通算3年以上の実務経験を入力・申請し、日本FP協会の審査を経て承認を得る必要があります。
”ファイナンシャルプランナーとしての実務経験”というと、一般の人に直接FPサービスを提供する、専門家のようなものを想像するかもしれません。しかし、一般顧客へのFPサービス提供経験が必須というわけではありません。保険や証券などの金融商品の販売経験のほか、社員の福利厚生に関わる社内業務など、多様なものが広く実務経験として認められます。なお、その他細かな具体例が日本FP協会のホームページでも公開されています。
とはいえ、僕自身は金融系の職種に従事しているわけではありません。このため、過去に携わってきた業務から、実務経験に該当する経験がないかどうかを棚卸す必要がありました。最初に申請した内容は、お金に関わる専門的な知見を活かしたものでしたが、社内向けの業務だったこともあり、「顧客に価値を提供している」との観点で実務経験の要件に合致せず、不承認となってしまいました。
最終的には、自社のチームメンバーに対して、金融知識や家計管理手法などの概要を紹介・説明していた活動が実務経験として認められました。これは高い専門性を要する業務ではなかったものの、実務経験の具体例にも明らかに該当していたため、今度はすんなりと承認されました。
最後に行ったのは「登録申請」。これはCFP®のライセンスカードに表示される氏名や顔写真の登録といった単純な作業です。顔写真データの準備さえできていれば、所要数分程度で完了します。そして、ここまでの手続きを行うことで、CFP®資格認定手続きは完了となります。
CFP®認定者としての活動は手探り。まずはブログ執筆を継続
登録申請まで完了した後、実際にCFP®認定者として登録されるまでは、約1か月ほどの時間を要します。僕の場合、実務経験の再申請もあってスムーズに手続きをした場合に比べて時間を要しましたが、2025年2月末に登録申請を完了し、CFP®としての正式な認定日は2025年4月1日となりました。
さて、無事にCFP®認定者となったものの、今後どのようにこの資格を活かしていくかは、正直なところまだ模索中です。現在も会社員として勤務しているため、独立系FPのように個人相談業務に本格的に取り組む時間はなかなか確保できそうにありません。
したがってまずは、これまで通りこのブログを通じて、家計管理や投資・税金・お得情報など、生活に関わるお金の話題を発信し続けていくつもりです。CFP®という肩書きを活かし、より専門的な内容まで踏み込めるよう、今後も知識の強化に努めます。
また、これまでは積極的には参加してこなかった、日本FP協会が開催しているセミナーや勉強会への参加なども、今後は活用を検討していきたいと思います。CFP®はAFPよりも会費が高く*2、決して安くはない金額です。恩恵をしっかり享受しながら、知識のアップデートとアウトプットの両面を意識していきたいところです。
生活に役立てるため趣味で始めたFP資格の勉強も、CFP®資格認定を以って一つの区切りを迎えました。これからは、この資格を活かしながら、次なる目標としてFP1級の取得も目指していきたいと思います。